クレドとは?

2019年8月7日

 ラテン語の信仰宣言のことばがクレド(われは信ず)で始まることから信仰宣言のことを指す。信条、信経ともいわれ、トリエント公会議の教理学習書には「キリスト教徒が信ずべき主要な真理は、信仰における指導者であり、教師たる使徒達が聖霊の導きにより12の箇条の分けて教えた信教である。」と説明されている。信教には四種あるが、ミサで用いる信仰宣言はラテン語のミサ典礼書規範版には第二ヴァチカン公会議後にもニケア(・コンスタンチノーブル)信経だけが記載されている。

 これは西暦325年のニケア公会議においてアリウスの異端に対しカトリック信条を確立するため作り、381年のコンスタンチノーブル公会議において聖霊のことに関し補足を加えたものである。日本語ミサ典礼書では三つの選択肢があり、短い洗礼式の信仰宣言を最優先させ、次に使徒信条(公教会祈祷文の使徒信経の口語訳)、ニケア信経の順に和訳を記載している。

 信仰宣言は主日と祭日のミサだけに唱えるか歌う。ニケア信経では「御からだを受け・・・」のことばで、一同、身をかがめ、3月25日の神のお告げ、12月25日の主の降誕の祭日にはひざまづく。(日本では、この場合も合掌したまま身をかがめる。)

 グレゴリオ聖歌のクレド(ニケア信経)は6種類あり、カトリック聖歌集の508番に記載の3番が親しまれ荘厳司教ミサでも歌われる。次に同507番の1番がやや知られている。日本語の信仰宣言の聖歌はカトリック聖歌集の53番(ニケア信経)、典礼聖歌251番(洗礼式の信仰宣言)がある。

出典

○ Editio Typica Altera MISSALE ROMANUM 1975年
○ 日本語ミサ典礼書 1978
○ キリスト教百科事典 1960年 エンデルレ書店
○ 浜 寛五郎訳 現代カトリック時点 1982年 エンデルレ書店