ラテン語ミサの流れ

2019年8月7日

Ⅰ)開祭の儀

1.入祭の歌と行列:固有な(ミサの意向ごとに)グレゴリオ聖歌の入祭唱を歌う
2.祭壇の崇敬と会衆への挨拶、回心:所定のトーン(グレゴリオ旋律)の対話句
3.あわれみの賛歌、栄光の賛歌:キリエ、グロリアを歌う
4.集会祈願:固有な祈願文を公式祈願として所定のトーンで歌う

Ⅱ)ことばの典礼

5.第一朗読:聖書朗読として旧約、新約別に定められた所定のトーンで歌う
6.答唱詩篇:固有なグレゴリオ聖歌のグラドアーレ(昇階誦)
7.第二朗読:聖書朗読として旧約、新約別に定められた所定のトーンで歌う
8.アレルヤ唱:固有なグレゴリオ聖歌のアレルヤ唱を歌う
9.福音の朗読:福音朗読として所定のトーンで歌う。前後に対話句あり
10.説教:司式者がその国の言葉で話す
11.信仰宣言:クレドを歌う
12.共同祈願:司式者の前文、結びの祈りと会衆の応唱は所定のトーンで歌う。
意向は唱える人の国のことばの場合が多い。

Ⅲ)感謝の典礼

13.奉納の歌:固有なグレゴリオ聖歌の奉納の歌を歌う
14.祈りへの招き:司式者の招き、会衆の応答とともにラテン語で唱える
15.奉納祈願:固有な祈願文を公式祈願として所定のトーンで歌う
16.叙唱:前句に対話句あり本文に入る。叙唱の所定のトーンで歌う
17.感謝の賛歌:サンクトゥスを歌う
18.奉献文:司式者が所定のトーンで歌う。記念唱、栄唱の会衆の応答を含む

Ⅳ)交わりの儀

19.主の祈り:パテル・ノステルを歌う
20.副文、教会に平和を願う祈り、平和の挨拶:所定のトーンの対話句
21.平和の賛歌:アニュス・ディを歌う
22.拝領前の信仰告白:司式者の招き、会衆の応答ともラテン語で唱える
(現在、日本語ミサで唱えていることばはラテン語規範版の訳ではない)
23.拝領の歌:固有なグレゴリオ聖歌の拝領唱を歌う
24.拝領祈願:固有な祈願文を公式祈願として所定のトーンで歌う

Ⅴ)閉祭の儀

25.お知らせ:その国のことばで適宜
26.派遣の祝福:所定のトーンの対話句。ラテン語では司教の場合と司祭の場合は区別されるが、日本語ミサでは公式に司教の祝福のことばが訳されていないため、区別していない。
27.閉祭のあいさつ:所定のトーンの対話句。ミサ曲によりキリエの旋律を用いる

○荘厳司教ミサは基本的には上記にしたがって行われる予定です。ただし、1.入祭の歌、13.奉納の歌23.拝領の歌は固有なグレゴリオ聖歌にせずに、カトリック聖歌集やポリフォーニの中からメロディー的に親しまれた聖歌を選び、歌う予定です。

出典

○ Editio Typica Altera MISSALE ROMANUM 1975
○ Editio Typica Altera ORDO CANTUS MISSAE 1987
○ GRADUALE ROMANUM 1974 ABATTA SANCTI PETRI DE SOLESMIS
○ 日本語ミサ典礼書 1978
○ 増田洋「典礼の広場」1-28(豊島教会新聞48-84号1975-198)